梅蘭芳ー世界を虜にした男ー

內(nèi)容概要

中國(guó)人とは何か。
何を考え、どんな長(zhǎng)所や弱點(diǎn)をもっている人々なのか。
梅蘭芳(メイ?ランファン 1894~1961)の生涯を追うと、それが手にとるようにわかる。
彼は中國(guó)の京劇の女形(おんながた)だった。舊社會(huì)でいやしい職業(yè)とされていた役者のなかでも、男でありながら美女の役を演ずる女形は、さらに一段低く見られていた。実際、少年時(shí)代は男相手の接客業(yè)をさせられるなど、つらい目にもあった。だが18歳から舞臺(tái)で中國(guó)の観衆(zhòng)を魅了。知識(shí)人の応援も得て、京劇の改革に努めた。蘭の花がにおうがごときその妖艶な魅力は、海を越えた。
第二次世界大戦の前までに、日本、美國(guó)、ソ連(現(xiàn)?俄國(guó))の各國(guó)で京劇公演を成功させ、世界的な名聲を博した。中國(guó)がまだ弱く貧しかった冬の時(shí)代に、梅蘭芳は雪のなかでいちはやく咲いて早春を告げる梅の花のように開花し、人々がふりあおぐスターとなった。
戦爭(zhēng)中は、日本軍の占領(lǐng)下で舞臺(tái)に立つことを拒否し、髭を伸ばした。
中華人民共和國(guó)の建國(guó)後、リーダーの毛沢東は梅蘭芳に「あなたは私よりも有名だ」と言った。
半ば冗談で、半ば本當(dāng)であった。
18歳で京劇の偶像となった梅蘭芳は、68歳で亡くなるまで美女を演じ続けた。日本軍も中國(guó)共産黨も、そして老いでさえも彼の人気と輝きを奪うことはできなかった。青年期は京劇の偶像として、壯年期は世界的スターとして、中高年期は愛國(guó)的蕓術(shù)家として時(shí)代の最高の栄光につつまれた。
21世紀(jì)の今日、梅蘭芳の同時(shí)代の政治家たちが過去の記憶に埋もれて色あせてゆくなか、梅蘭芳への人気と評(píng)価は、ますます高まっている。
激動(dòng)の20世紀(jì)を、梅蘭芳ほど巧みに生きた中國(guó)人は他にいない。だが彼は狡猾(こうかつ)ではなかった。家族を守り、京劇を守り、人間としての良心を守った。自分の生き殘りのために他人を裏切ったことは一度もない。
そんな梅蘭芳の目を通して世界を見直すと、中國(guó)社會(huì)の栄光と暗部の両面が生き生きと見えてくる。政治家、財(cái)界人、知識(shí)人、そして外國(guó)人までもが梅蘭芳を利用しようとして近づき、結(jié)局この男の魅力の虜(とりこ)となっていった。
中國(guó)人とは何か。
それを理解するうえで、梅蘭芳ほど面白い人物は他にいない。
本書は、梅蘭芳の評(píng)伝である。
現(xiàn)代日本の読者を念頭におき、予備知識(shí)がなくても中國(guó)社會(huì)の機(jī)微(きび)がわかるように書いてある。梅蘭芳は日本人とも縁が深い。
彼の生涯を知ることは、日中関係の原點(diǎn)を見直す作業(yè)にもつながる。

圖書封面

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