モンゴル時(shí)代道教文書の研究

內(nèi)容概要

【序論　直譯風(fēng)白話發(fā)令文の性格】より
『大元至元辯偽録』という本に記述されるある事件の経緯から紹介してみよう。モンゴル時(shí)代のはじめ、華北の開封にはまだ金朝政府があった頃、全眞教と呼ばれる道教グループの領(lǐng)袖に丘處機(jī)という人がいた。この道士は、劉仲録という人の勧めにしたがって、山東半島の突端部を出發(fā)して中央アジアを橫斷、今の北京などを経由して當(dāng)時(shí)ガンジス河上流域に駐屯していたチンギス汗を訪ね、彼から「稅の一部を免ず」という特許狀をもらって、北京にまた帰ってきた。チンギス汗のお墨付きをもらった全眞教グループは、モンゴルの勢(shì)力拡大にともなって華北では大きな力を有するにいたり、孔子廟や佛寺を占據(jù)して道觀にかえたり、権要にとりいって文書を偽造し、チンギス汗から許可された特許を拡大したりした。全眞教グループに對(duì)する批判は儒教側(cè)からもあがったが、最も重要で強(qiáng)烈だったのは佛教側(cè)からのそれだった。全眞教は四百以上もの佛寺を華北で占據(jù)していたといい、また『老子化胡經(jīng)』と呼ばれる偽經(jīng)、ならびにそれを圖像化した「八十一化圖」などを板刻して、佛教に對(duì)する道教の優(yōu)位を誇示しようとしていた。一二五五年、モンゴルのモンケ汗の五年、カラコルムに佛寺を建立するために同地を訪れていた少林寺の住持福裕長(zhǎng)老は、これらの事實(shí)をウイグル人學(xué)者安蔵（彼は中國(guó)語に堪能だった）を介してアリク?ブケ（モンケ汗の末弟）に訴え、アリク?ブケはさっそくモンケ汗に奏上、事實(shí)關(guān)係の確認(rèn)がはじまった。以後、約二十五年にわたって佛教側(cè)と全眞教グループの小競(jìng)り合いが續(xù)いた。これがいわゆるモンゴル時(shí)代の「道佛論爭(zhēng)」であるが、『大元至元弁偽録』とはこの「道佛論爭(zhēng)」の顛末を書き記した書物で、モンケ汗、アリク?ブケ、クビライ汗といった人たちが發(fā)したことばが中國(guó)語で記述される、實(shí)に興味深い書物なのである。
本書は、モンゴル時(shí)代の道教を思想史や宗教史の立場(chǎng)から考えるものではない。右に紹介した「道仏論爭(zhēng)」の末尾でクビライの令旨を二通引用したが、本書が何より注目するのは、この二通に代表される王族の發(fā)令文や公文書の類である。モンゴル時(shí)代とは面白い時(shí)代で、それまでの中國(guó)であれば後世に伝えられるはずのない、少しかわった發(fā)令文、公文書の類が比較的多く、しかもかなり「生」な形で殘されている。それらの發(fā)令文、公文書がいかなる文體で書かれており、いかなる內(nèi)容であったか、また、それらの文書を仔細(xì)に検討した場(chǎng)合、従來読まれてきた編纂史料からは解らないどのような事實(shí)が浮かび上がるか、それらのことを考えるのが本書の目的である。

書籍目錄

序　論　　直譯風(fēng)白話發(fā)令文の性格
第一章　全真教文書の性格とその展開
第一節(jié)　太宗オゴデイ癸巳年皇帝聖旨をめぐって
第二節(jié)　附論「孟廟丁酉年免差役賦稅碑」をめぐって
第三節(jié)　クビライの令旨二通
第四節(jié)　李志常の給文碑
第五節(jié)　一二三八年から一二五二年へ
第六節(jié)　「大蒙古國(guó)累朝崇道恩之碑」をめぐって
第七節(jié)　張志敬の給文碑
第八節(jié)　余論「任風(fēng)子」劇をめぐって
第二章　發(fā)給文書から見たモンゴル時(shí)代の道教
第一節(jié)　張留孫の登場(chǎng)前後
第二節(jié)　附論「宣諭釋教都總統(tǒng)」の出給文
第三節(jié)　至元十七年の放火事件
第四節(jié)　武宗カイシャンと苗道一
第五節(jié)　承天觀公據(jù)をめぐって
第六節(jié)　晉祠至元四年碑をめぐって
第七節(jié)　阿識(shí)罕大王の令旨碑をめぐって
あとがき?索引?重要引用文獻(xiàn)表

圖書封面

圖書標(biāo)簽Tags

無

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