清代経済政策史の研究

內(nèi)容概要

【序論より】
本書は清代の経済政策についての研究である。対象とした経済政策は京師?直隷省における銅銭流通に関わる通貨政策および治水?水利政策である。時(shí)期的には乾隆期（一七三六～九五）を中心とする。
その乾隆期をまるまる含む十八世紀(jì)は、中國を文明史的に捉えた際に重要な意味をもつ時(shí)代である。なぜならば、秦漢期において成立した、皇帝を頂點(diǎn)とし州県制を基本とする政治構(gòu)造體（帝政中國）が、十六世
紀(jì)からの世界史的な時(shí)代の変動(dòng)の中に否応なく巻き込まれていく時(shí)期である一方で、そのような世界史の展開とはあたかも無縁であるかのように、自らの文明の自己展開、つまりは中國史において繰り返されてきた
王朝の成立?繁栄?衰亡という興亡のサイクルにおいて、「康煕?乾隆の盛世」と呼ばれる繁栄の時(shí)代を迎えたと認(rèn)識(shí)されている時(shí)期でもあるからである。かような狀況下にあるこの時(shí)代について、本書に関わる限ら
れた部分のみであるが、その経済?社會(huì)環(huán)境および政治環(huán)境の二點(diǎn)を概観しておこう。
まず経済?社會(huì)環(huán)境について見る。研究史を概観すると、十八世紀(jì)の中國経済をいかに位置づけるかという問題関心において、乾隆期の経済問題や経済政策に関する研究が特に一九八〇年代後半から蓄積されてきた。これらの研究の結(jié)果、十六世紀(jì)からの継続的な銀の流入、乾隆期以降の物価上昇および好況、急激な人口増加、地域差を有するもののかなり高度な商品経済の展開と市場の発達(dá)が指摘されている。
本書では通貨政策、治水?水利政策という「経済」が非常に大きく関わる政策を分析の対象とするが、経済環(huán)境の局面については、経済変動(dòng)?経済長期波動(dòng)という點(diǎn)に著目したい。
次に政治環(huán)境についてである。本書は「経済政策」を主題とするが、「経済」よりも「政策」という部分に大きなウエイトを置く。経済史への関心と研究の蓄積に比較して、清代の政治史?政治制度史や政治過程の
分析については、それほど多くの研究成果はない。ゆえに本書は、一貫して政治史の視點(diǎn)を強(qiáng)調(diào)して乾隆期政治史の空白を補(bǔ)完することを念頭に記述を進(jìn)めていくことにしたい。

書籍目錄

序　　論
乾隆期の経済?社會(huì)環(huán)境および政治環(huán)境の概観
「経済政策」への視點(diǎn)〔清代中國における「政策」／「経済」への視點(diǎn)／政策の決定および施行〕
対象とする地域について〔「北部中國大地域」への著目／後期帝政中國における南北問題、中央―地方問題〕
檔案史料と文書行政システム
通貨政策と治水?水利政策
第一部　乾隆期における通貨政策
第一章　乾隆九年京師銭法八條とその成立過程
乾隆初年の銭貴に対する議論
乾隆九年の京師銭法八條の施行およびその経過
第二章　京師銭法八條に対する外省の対応
〔湖南?。?陝西省?甘粛省／湖北?。K?。拇ㄊ。＝ㄊ。瘞跂|?。憬。魇。F州省／
広西省〕
第三章　乾隆十七～八年直隷省における銅銭囤積問題
第四章　乾隆末年における小銭問題
乾隆初期から中期にいたるまでの小銭問題
乾隆三十年代の小銭問題
乾隆五十年代の小銭問題
小結(jié)（第一部）
第二部　清代直隷省における治水?水利政策
第五章　畿輔水利論の位相
議論の発端〔治水?水利行政の概観／道光三年の水害／畿輔水利論に関する二つの史料〕
畿輔水利事業(yè)の展開〔明末の畿輔水利事業(yè)／清代の畿輔水利事業(yè)〕
第六章　清代前期の永定河治水
永定河の概要
永定河の治水組織〔人的組織／経費(fèi)／労働力〕
乾隆期の永定河治水〔直隷総督兼理河道方観承の履歴／方観承以前の永定河治水／乾隆十六年の下口
移動(dòng)／乾隆二十年の下口移動(dòng)／方観承の治水策に対する評(píng)価〕
地域レベルの対応
第七章　清代前期の子牙河治水
子牙河の概要〔河川の概要／子牙河の性格〕
清代の子牙河治水〔制度／乾隆期の子牙河治水政策の展開〕
天津
小結(jié)（第二部）
結(jié)　　論
研究文獻(xiàn)一覧／あとがき／英文目次／中文要旨／索　引

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無

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