契丹［遼］と10～12世紀の東部ユーラシア

內(nèi)容概要

10世紀初頭、唐滅亡の混亂のなかで建國された草原の王朝「契丹」。果たしてその実態(tài)はいかなるものであったのか―近年の石刻資料?出土資料の整備、文字資料解読の進歩により、飛躍的に進展しつつある契丹［遼］研究の到達點を示し、國際関係、社會?文化、新出資料、そして後代への影響という四本の柱から契丹［遼］の世界史上の位置づけを多角的に解明する。

作者簡介

荒川慎太郎（あらかわ?しんたろう）
東京外國語大學(xué)アジア?アフリカ言語文化研究所準教授。専門は西夏語、疑似漢字。
著書?論文に『日本蔵西夏文文獻』上下冊（武宇林と共編、中華書局、2011年）、Словарь tангуtского (Си Ся) языка（E?I?クチャーノフ主編?荒川慎太郎副編『西夏語辭典』京都大學(xué)文學(xué)部、2006年）、「プリンストン大學(xué)所蔵西夏文仏典斷片（Peald）について」Journal of Asian and African Studies 83（2012）などがある。
澤本光弘（さわもと?みつひろ）
會社員?早稲田大學(xué)朝鮮文化研究所招聘研究員。専門は渤海史?契丹史。
論文に「契丹の西北方面への進出狀況と契丹大字研究史―「耶律延寧墓誌」をてがかりに」（『遼金西夏研究の現(xiàn)在（3）』東京外國語大學(xué)アジア?アフリカ言語文化研究所、2010年）、「契丹の舊渤海領(lǐng)統(tǒng)治と東丹國の構(gòu)造―耶律羽之墓誌をてがかりに」（『史學(xué)雑誌』117編6號、2008年6月）、著書に『草原の王朝?契丹國〈遼朝〉の遺跡と文物』（武田和哉?高橋?qū)W而?藤原崇人と共著、勉誠出版、2006年）などがある。
高井康典行（たかい?やすゆき）
早稲田大學(xué)文學(xué)學(xué)術(shù)院?日本大學(xué)文理學(xué)部非常勤講師。専門は契丹［遼］史。論文に「十一世紀における女真の動向―東女真の入寇を中心として」（『アジア遊學(xué)』70、2004年）、「遼朝における士人層の動向―武定軍を中心として」（宋代史研究會編『『宋代中國』の相対化』汲古書院、2009年）などがある。
渡辺健哉（わたなべ?けんや）
東北大學(xué)大學(xué)院文學(xué)研究科専門研究員。専門は元代都市史。
論文に「內(nèi)藤湖南によるモンゴル時代に関する史料の蒐集」（『中國―社會と文化』25號、2010年）、「元の大都における仏寺?道観の建設(shè)」（『集刊東洋學(xué)』105號、2011年）、「金の中都から元の大都へ」（『中國―社會と文化』27號、2012年）などがある。

書籍目錄

契丹史年表
一　契丹［遼］とその國際関係
十～十二世紀における契丹の興亡とユーラシア東方の國際情勢　古松崇志
世界史の中で契丹［遼］史をいかに位置づけるか―いくつかの可能性　高井康典行
五代十國史と契丹　山崎覚士
セン淵の盟について―盟約から見る契丹と北宋の関係　毛利英介
契丹とウイグルの関係　松井太
【コラム】契丹と渤海との関係　赤羽目匡由
二　契丹［遼］の社會?文化
遼帝國の出版文化と東アジア　磯部彰
草海の仏教王國―石刻?仏塔文物に見る契丹の仏教　藤原崇人
『神宗皇帝即位使遼語録』の概要と成立過程　澤本光弘
契丹國（遼朝）の北面官制とその歴史的変質(zhì)　武田和哉
遼中京大定府の成立―管轄下の州県城から　高橋?qū)W而
【コラム】日本に伝わる契丹の陶磁器―契丹陶磁器の研究史的観點を中心にして　弓場紀知
【コラム】遼南京の仏教文化雑記　阿南ヴァージニア史代?渡辺健哉
三　契丹研究の新展開―近年の新出資料から
最新の研究からわかる契丹文字の姿　武內(nèi)康則
中國新出の契丹文字資料　呉英喆
ロシア所蔵契丹大字寫本冊子について　荒川慎太郎
【コラム】契丹文字の新資料　松川節(jié)
ゴビ砂漠における契丹系文化の遺跡　白石典之
チントルゴイ城址と周辺遺跡　臼杵勲
遼祖陵陵園遺跡の考古學(xué)的新発見と研究　董新林
【展覧會記録】契丹の遺寶は何を伝えるか―草原の王朝契丹展の現(xiàn)場から　市元塁
四　その後の契丹［遼］
遼の〝漢人?遺民のその後　飯山知保
明代小説にみえる契丹―楊家將演義から　松浦智子
清人のみた契丹　水盛涼一
【コラム】フランス?シノロジーと契丹　河內(nèi)春人
【博物館紹介】徳島県立鳥居龍蔵記念博物館　石尾和仁

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