踴る手なが猿

出版時間:1990-8-25  出版社:光文社  作者:島田荘司  

內(nèi)容概要

4話のミステリーが収録された短編集です。
「踴る手なが猿」
一読して初期の西村京太郎氏の作品が思い浮かびました。
もちろん內(nèi)容は全然違うんですが、作品に漂う雰囲気が非常に似ているように感じられるんだな。都會の狹間で懸命に生きている人々、という感じかな。なかなか味のあるいい作品だと思います。私はこういう話、好きですね。
ただリボンを付けた猿の人形の秘密は苦しいんじゃないかな。図版付きで解説されているけれど??
「Y字路」
なんというか、御手洗物の非現(xiàn)実的なトリックはその作品中ではピタリとはまって違和感がないのに比べて、この話のトリックは現(xiàn)実的であるために「そんなにうまくいくわけないじゃん」と感じてしまう。そもそも、何秒間だとか具體的な數(shù)字をだしているのが違和感の原因だと思うぞ。もっとアバウトでもよかったのではと感じる。
サスペンスドラマ向けのミステリーですね。
「赤と白の殺意」
15ページ程の小品。
序盤にバイクのことがけっこう書かれている、と思ったらバイク雑誌に掲載されていたんですね。
幻想的な話で私はちょっと苦手??
「暗闇団子」
これはもう「大江戸純愛物語」とでもいえるんじゃないかな。
タイトルや導(dǎo)入部から、もっとどろどろとした怖い展開を想像していたので肩透かしをくった気分であるが、これはこれで面白い。
ただ、結(jié)末もはじめからわかっているので意外性は皆無。
カバー裏で島田氏が述べているように、主人公と一緒に江戸情緒を楽しむのが正しい読み方なのかな。

圖書封面

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