シュナの旅

出版時間:1983-06-15  出版社:徳間書店  作者:宮崎駿,宮崎駿  
Tag標簽:無  

內(nèi)容概要

宮崎駿が描き下ろしたオールカラーの絵物語。1982年「アニメージュ」にて『風の谷のナウシカ』の連載を開始したのとほぼ同時期に描かれた作品である。水彩の淡い色をいくつも重ねて著色した絵が美しい。
作物の育たない貧しい國の王子シュナは、大地に豊饒をもたらすという「金色の種」を求め、西へと旅に出る。つらい旅の途中、人間を売り買いする町で商品として売られている姉妹と出會う。彼女らを助けた後、ひとりでたどり著いた「神人の土地」で、金色の種を見つけるが…。どんな狀況にあっても、生きようとする人間のたくましさ。強い心だけが生みだすことのできる、やさしさ。そして、弱さと無力さ。宮崎は、短い物語のなかに、そんなものを、ただそのまま描き出してみせる。
世界観の作りこみとそれを表現(xiàn)する絵の力は圧巻。特に「神人の土地」にあふれる蟲、植物、巨人、月の造形には、一切の迷いが見らない。彼の頭のなかに広がる原風景を見せられているようで、生々しいほどの迫力に満ちている。死と生、喜びと恐怖の一體となったこの世界観は、以降の宮崎作品にも幾度となく登場する。
チベットの民話に感銘を受けた宮崎が「地味な企畫」ということでアニメ化を斷念し「自分なりの映像化」を行ったものが、本作である。だがアニメという萬人に向けた形をとっていれば、また違うものになっていたはずだ。淡々と、厳かに物語が進行する本書の獨特の雰囲気は、絵物語という形態(tài)であればこその魅力といえるだろう。(門倉紫麻)

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