続巷説百物語

出版時間:2003-8-26  出版社:中央公論新社  作者:京極夏彥  

內(nèi)容概要

巧緻に練りあげられた仕掛けやからくりを駆使し、江戸の世にはびこる悪人たちを始末する札撒き御行(おんぎょう)の又市らの活躍を描いた『巷説百物語』の第2弾。
今回登場するのは「野鉄砲」、「狐者異(こわい)」、「飛縁魔(ひのえんま)」、「船幽霊」、「死神」、「老人火」の6つの妖怪だ。額に石つぶてをめり込ませた奇妙な死體。何度処刑されてもよみがえる極悪人。そして一國を揺るがす連続殺人事件。妖怪変化のしわざとしか思えない奇怪な事件の影に、又市たちが再び暗躍する。
しかし本書は、前回の単なる焼き直しではない。時系列でまとめると、前作の7つのストーリーの間に今回の各話がそれぞれ差し挾まれるという凝ったつくりとなっている。また「野鉄砲」では事觸れの治平、「狐者異」では山貓廻しのおぎんの過去がそれぞれ明らかになる。今回は主要人物たちの內(nèi)面が、本作の狂言廻しといえる戯作者山岡百介の視點から描きだされ、怪事件そのものに焦點が當(dāng)てられていた前作に比べ、物語としての奧行きも増している。
さらに後半の「飛縁魔」「船幽霊」「死神」の各話は、それぞれが短編として獨立していながらも、土佐の祟り神「七人みさき」をキーワードに複雑に絡(luò)みあう仕掛けだ。前作で名前のみの登場だったおぎんの育ての親?御燈(みあかし)の小右衛(wèi)門がキーマンとしていよいよ登場し、大名家をも巻き込む驚天動地の大仕掛けは一気にクライマックスへとなだれこむ。書き下ろしの最終話「老人火」に待ち構(gòu)える結(jié)末には誰もが驚くことだろう。(中島正敏)

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